『Una Virgen①』
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高校3年生18歳の冬休み。
受験を控え、勉強漬けのはずのMimikoは焦っていた。
『やばい。もうすぐ卒業なのに・・・Mimikoまだヴァー♥ジンなんだけど・・・』
そう、受験勉強にではなく、ヴァー♥ジンのまま高校を卒業してしまう事に焦っていたのだ。
2年3年と過ごした高校は、それなりに楽しかったものの
彼氏ができず、青春を全く謳歌できないまま3年の冬休みを終えようとしていた。
合コンに行っても外ればかり。
友達に紹介してもらっても、うまくいかず。
好きになる人には彼女がいたり・・・
『このまま、ずーーーーっと彼氏できないで、ヴァー♥ジンのままオバサンになったらどうしよう・・』
という、不安に襲われていた。
『ダメだ!彼氏作んないと!!』そう思い、友達に頼んで合コンを組んでもらう事にした。
数日後、友達から「大学生と合コンできそうだよ。忘年会も兼ねてと言う事で明後日だからw」
との返事が!
二日後、3対3で合コンが行われました。
女の子はMimiko、ゆかり、智美。バイトで仲良くなった子たちでみんな高3。
男の子は、藤田君、高橋君、そして勇真。みんなMimikoの地元の大学2年生。
高橋君とゆかりが前のバイト先が一緒で、「女子高生と合コンできるよ!」と釣ったらしいw
みんなでワイワイ飲みながら話をして、みんなで番号を交換して・・・
Mimikoは第一印象でこの人がいい!と勇真を気に入り、席替えしてもなるべく
隣に座るようにしてた。ゆかりも智美も察してくれたらしく、トイレ作戦タイムの時に
「Mimikoは勇真君ねw一番イケメンだもんなぁ・・w」と譲ってくれたw
Mimikoの家は、門限があったので11時30までに帰らないとダメで
また飲みに行きましょうと約束して1次会で解散。
帰り道に勇真に「楽しかったです、また遊んでくださいね(●´ω`●) 」とメール。
そこから毎日メールをするようになっていった。
数日後、冬休みが終わり学校が始まる。
大学はまだ休みで、勇真は成人式があるので実家に帰っていた。
Mimiko:
「勇真君はいつまで学校休みなの?てか、いつこっち戻ってくるの?」
勇真:
「成人式終わったらそっちに帰るよ。みみちゃんはもう学校始まったの?」
Mimiko:
「うん・・でも、普通の授業じゃなくて課外だから別に出なくてもいいんだけどねw」
勇真:
「そうなんだぁwじゃぁさ、16日にそっち帰るから、逢わない?」
Mimiko:
「ホント?やった(*´Д`*) あ・・・みみ制服だと思うけど大丈夫?」
勇真:
「制服!?大歓迎です(*´Д`*) www」
そうやって16日、勇真が戻ってくる日に逢う約束をした。
16日の朝、学校に行くふりをして家を出て、勇真が来る時間まで図書館で勉強して時間をつぶす。
勇真:
「今新幹線に乗ったから、1時間後くらいに○○で待ち合わせで良い?」
とメールが届いた。
Mimiko:
「うんっ!今図書館で勉強してた(●´ω`●) 新幹線降りる頃連絡頂戴(*´Д`*) 」
と返事をし、メイクを直したり、制服のスカートのプリーツが変になってないかチェックしたり
そわそわしながら勇真の到着を待った。
待ち合わせ場所で待っていると勇真から電話が来た。
勇真:
「みみちゃんお待たせ!もうすぐ着くよ!」
Mimiko:
「お疲れ様ですwあっ!いたいた!こっちだよ(*´Д`*) 」
先にMimikoが見つけ、手を振ると勇真も気づいて近づいてきた。
逢うのは年末の合コン以来。改めてみると・・・やっぱりイケメン(*´Д`*)
Mimiko:
「あけましておめでとうございます(●´ω`●) なんかわざわざ帰ってこさせちゃったみたいで
ごめんねwもう少し実家にいなくても良かったの?」
勇真:
「いいのいいのw実家にいてもやることないしwみみちゃんに逢いたかったし(*´Д`*) 」
Mimiko:
「えぇっ(///∇//)」
勇真:
「あははwまぁ、買い物とかはこっちの方が店いっぱいあるし、便利だからねw」
Mimiko:
「そうなんだぁ。」
勇真:
「みみちゃん飯食った?」
Mimiko:
「うん、お昼ごはんは食べちゃった・・w」
勇真:
「そっかぁ。どうしよ。カラオケでも行く?歌上手いんだよね?」
Mimiko:
「上手いってほどでもないけどwwいいよぉ(●´ω`●) 」
5分くらい立ち話した後、近くのカラオケに行く事になった。
Mimikoは身長165cm、勇真は170cmくらい。
並んで歩くと目線が近いw
茶色い髪にパーマをかけ、下唇の下と顎に髭を生やしている。
ちょっと大きめなトレーナーにダメージデニム。ストリート系っぽい服装だった。
切れ長の目でまつ毛がバサバサ。全体的にまだ幼さの残る顔立ち。
笑顔がとってもかわいい(*´Д`*)
Mimikoは制服にPコート。ルーズソックス。(懐かしいww)
この頃のMimikoは実年齢より上に見られる事も多く
飲みにいったお店でも、コンビニでタバコ買う時も呼び止められる事は無かったw
カラオケのフロントで受付し、部屋に入る。
成人式の様子とか少し話をして、さっそく歌い始める。
Mimikoは中島美嘉や椎名林檎を歌い、勇真はミスチルとか浜田省吾とか長渕剛も歌ったw
父親が好きらしく、懐メロもイケたらしい。
有名な曲を歌ったので、Mimikoもわかるような曲だったけど・・w
Mimikoの歌をすごく褒めてくれて(●´ω`●)
勇真もとても上手だった。
歌ったり休憩しつつ話したりしているうちにあっという間に夜に。
お腹すいたねと言う事で、近くのファミレスに移動。
色々話してるうちにまたあっという間に2時間くらいたち、帰らないといけない時間に・・・
すごく楽しくて、超帰りたくなかった・・・
でも、門限あるし(学校ある日は9時)帰る事に。
ひとつだけ我儘言って、プリクラ嫌いな勇真と無理やりプリクラ撮った。
その時に、肩に手まわされて、心臓止まるかと思ったwww(純粋だったなぁw)
プリクラの機械の調子が良くなくて、シールが出てこずw
勇真が店員さん呼びに行ったら出てきて。
もう大丈夫だよって言おうと思って、勇真の事呼び止めるときに初めて「勇真」って
呼び捨てにしてみた(笑)
めっちゃ帰りたくないオーラ出しながら(帰りたくないと言う勇気はまだないw)
駅の改札まで送ってもらう。
またね!と手を振り、電車の中で勇真にメールを打つ。
『今日は逢ってくれてありがとう(*´Д`*) すごく楽しかった!!
勇真と話してると、楽しくて時間過ぎるのあっという間だったなぁ・・・
ていうかね・・・いきなりこんな事言ってビックリするかもしれないけど・・・
みみ・・勇真のこと・・好きになっちゃったかもしれない(*ノДノ)
また2人で逢ったりしたいです。』
大胆だなぁ(笑)
Mimikoって、基本的に「スキ!!」って思うとすぐに相手に伝えてしまう。
黙っていられないのです・・w
家に帰って、『うわー・・言っちゃったよ・・』とちょっと後悔してると
勇真からメールが!!ドキドキしながら読む。
『家についたよ。みみもついたかな?
俺もすっごい楽しかったよ!みみ歌上手かったなぁ。
みみ、カラオケでソファーに立って歌ってたじゃん?パンツ見えんじゃないかって
めっちゃドキドキしたわwwあ、覗いては無いからね(笑)
好きになっちゃったって・・みみ可愛いなw
でも・・ごめん。俺、隠すつもりはなかったんだけど、みみにちゃんと言ってなかった事があって。
俺ね、彼女いるんだ・・・』
前半の文章で上がってたテンションが一気にがた落ち・・・・
ウブなMimikoの中では「合コンに来る=彼女いない」だったので
彼女いるんですか?とは一度も聞かず・・・
それまでのMimikoだったら「は?彼女いんのにみみとデートしたの?サイテー!!」
となるはずでした。
独占欲が強く、浮気する男なんて最悪!と思ってたから。
でも・・・その時Mimikoは・・・
『それでも・・・みみは・・・勇真の側にいたいです。
みみが側にいたら・・勇真は迷惑ですか?』
と送ってしまっていた。
これが、この後6年続く勇真との甘くてツライ恋愛の始まり。